空沼（からぬま）のパノラマ写真集 （３）　　〜恵庭岳と別れ、空沼（からぬま）へ〜

　　　　　（山スキー撮影日　２００５年 ２月 ２７日）

尾根から見える恵庭岳　左に風不死・樽前も　（ここが一番のビューポイント）

緩やかな下りの林道を進みます

林道分岐から緩やかな斜面を登ると イチャンコッペ山や紋別岳が見えてきます

※ 最後はこれだ〜〜〜


　「空沼（からぬま）」 トップに戻る

※ この日、行く方向は決めていましたが、場所の候補は悩んだままとりあえず出発することにしました。　快晴の空、白い山並みを眺めながら・・・「やっぱり、あそこしかないでしょー！」と、ほんの２週間前、おっさん達の「前日のトレース残っているよ」のオイシイ餌に釣られてお出掛けしたものの、ヒドイ雪降りに遭い１時間少々であえなく退散。本日はそのリベンジに決定です！

　もちろん気持ちは空沼岳山頂です。このお天気ですし、上手く行けばおっさん達をダシ抜いて見事山頂ゲーッツ！なーんて密かに目論んでいたとかいないとか。　まぁとにかく、腹黒姉妹の車はその登山口に向かって確実に近づいていました。

　「あっ！」　すると突然、姉が嫌〜な雰囲気で叫びました。「・・・地図忘れちゃった」 と。

は・ぁ〜〜〜〜〜？いいえ、そんなはずありません。昨夜幾つかの候補を挙げて地図はまとめて全部持って来ているはずなんです。　「それが・・・空沼岳は前に行ったから、違うとこに置いてて持って来なかった。」と姉のボケた脳から発するビジョンはいつになく鮮明です。　あ゛〜〜〜〜なんなんだよぅ、よりによってじゃんかよぅ。地図なくて一体どうすんだよぅ〜〜〜〜〜〜。

　「昨日は土曜日だったし、トレースあるかも。」とわずかな期待を持って登山口まで行きましたが、マイナーコースであるはずもなく・・・。　「どうする？漁岳なら絶対トレースあるから、そっちにする？」と妹が言いますと、「でもルートの入ったＧＰＳは持って来てるんだし、地形は頭の中に入ってるよ。」と姉がスパッと言い切りました。

　わっ、うそくせーーーーーーーーーーーッ！（笑）　でもまぁ確かにＧＰＳはあるんだし、金山林道コースからのトレースならもしかしてあるかも知れない。←これに大いに期待しつつ、ダメならまた戻ればいいかなと出発することにしました。　さぁ気分と準備万端整えて、「じゃあ忘れ物はない？」と確認すると・・・　「あっ！」　また突然、姉が嫌〜な雰囲気で叫びました。「・・・予備の・・デジカメのピクチャーカード忘れちゃった」 と。

は・ぁ〜〜〜〜〜？このクソいい天気に予備のカードがない？長丁場で、もし山頂まで行けたとしたら・・・絶対に・・絶対に足りないじゃんかよぅ〜〜。なんなんだよぅ、またよりによってかよぅ〜〜。　「も゛〜〜〜〜〜〜ッ！」と、バカな姉に向かって妹はジダンダを踏んでました。傍から見れば、じつに間抜けな姉妹でございます。

　でも忘れた物はしょーがない、（ただし、妹の小言は忘れません）　恵庭岳の全編ビュービューポイントを目の前にして、デジカメはなるべく節約して撮影することにしました。そう・・後に雪降り悪天・展望ゼロになるなんてことは露知らぬままにです。

　さて、金山林道との合流地点までは概ね尾根歩きで、前回ちょっとだけとは言っても実際に歩いてますので雰囲気は結構分かっています。　と姉が、ちょっと小高くなった場所を指差し、「あそこ前回引き返した場所だよね。あそこから下りになるんだよ、よく覚えてるもん。」と言いました。　妹は、？？？・・引き返した場所にしてはちょっと早すぎやしないか？と思いつつ、そこの小高い場所に到着すると、どうもなんか・・と言うか絶対に違う感じです。

　「え・・・ここそう？」　「うん、そうだよ。ちゃんと覚えてるもん。ほら、ここから下って行くんだよ。」　と姉が言う下りを見ると、とても下りていく斜面には見えません。大袈裟に表現すれば、そこは「谷」です。

　「えっ、ここを下りていくの？そんなのありえないって！」　「いやそうだよ、覚えてるもん、ほらＧＰＳでもしっかり線上だよ。」とバカはなかなか譲りません。　「こんなとこ下りて一体何処に行くってゆーの？だって尾根まだそっち行けそうじゃん！そんなの絶対おかしいって！！」　こんなやり取りを何度か繰り返して、バカはやっと 「うん・・・確かに、そっちの尾根まだ行けそうだね・・・。」と己の間違いに気づかれたご様子です。少し試しに進んでみると、それはＧＰＳでもしっかりと確認出来ました。 （んなの、あったりめーじゃん）

　しかし、人の思い込みとはホント恐ろしいです。すぐ目の前に見えているのに、その場での状況判断が出来ないのですから。　「地形は頭の中に入っている」　こんなバカの言うこと鵜呑みにしていたら間違いなくあの場所で遭難していたことでしょう。あぁ、私は私で助かりました。 （いいぞ、しっかり者！）

　しかしこの先、こんな調子で無事空沼岳山頂・・・いや、空沼（からぬま）まで到達出来るのでしょうか？　はいはい、それは大丈夫。「金山林道からのトレースがあるかないか、全てはこれに懸かっているね。」とスタート前に妹が言っていたとおり、スノーシューの青年のトレースのおかげで安心して空沼（からぬま）まで行って来られました。とにかく、妹の言うことに間違いはありません。そこがバカとは違うのです。　ちなみに、このあんちゃんからの林道情報、後日とっても役立ちました。と、ちょっとここで振っておきますね。