沼ノ原　〜　五色岳　〜　化雲岳　〜　トムラウシ山　（クチャンベツコース・２泊３日・往復）
　　 -ぬまのはら-　　-ごしきだけ-　　 -かうんだけ-　　　-とむらうしやま-

（１日目）　クチャンベツ登山口〜沼ノ原〜五色岳〜化雲岳〜ヒサゴ沼

　国道２７３号線にある「大雪高原温泉」の標識から林道に入り、４ｋｍほどの所にある分岐左手にゲートがありますので、鍵を開け、さらに奥の登山口まで進みます。 　※ 鍵ナンバーは、森林管理署上川事務所（TEL 01658-2-1171）で事前に確認しておきましょう！ 登山口には広い駐車場がありますが、週末だといっぱいになるようです。

　今回は２泊３日でトムラウシ山頂を狙う体力温存型の山行です。ザックには３日分の水と食料がズッシリ入っています。（うっ、重たい！）　装備を整えたあと、登山者名簿に記入を済ませ、さぁ今日のテン場「ヒサゴ沼」に向けて出発です！

　緩やかな道を進んで行くと間もなく、渡渉が３ヶ所ほどあるのですが、ここは丸木橋がかかっていて問題なく渡ることが出来ました。　はじめは緩やかだった登山道も徐々に急になってきて、このコース最大の難関、かなりキツーイ急登を越えると１３２０ｍ台地に出ます。（・・ザックがこたえます）　ここからは登りも緩くなり「沼ノ原２キロ」の標識が見えてきてホッとするところです。

　周りの林の密度も薄くなり、笹原の中を進んで行くと湿地帯がポツポツと現れてきて「沼ノ原湿原」が近いことに気づきます。　「沼ノ原湿原」、そこに入った瞬間は本当に素晴らしいです。視界が一気に開け、湿原の奥にそびえるトムラウシ山がドーンと眼に飛び込み、「おぉ！」 っと思わず歓声を上げてしまうでしょう。

　湿原の木道をトムラウシ山や石狩連邦を眺めながら進んで行くと「ヌプントムラウシ温泉」への分岐となります。分岐を右に進み、しばらくすると、直進する「大沼」への入口があります。大沼から眺めるトムラウシ山も素晴らしいので、ぜひ寄って行きましょう。（ここを抜けた方が近道みたいです）

　大沼をすぎて間もなく湿原も終わり、林の中へ入って行くと道も緩い下りとなってきます。下り終えると「五色の水場」です。　水場の先にあるぬかるみを越えると最後の難関、急登となり、この辛い急坂の上に出ると「沼ノ原」の奥に石狩岳からニペソツ山までの広大な山並みが見渡せます。この先から「五色ヶ原」の始まりです。

　「五色ヶ原」のはじめはガッサガサの笹原ですが、そのうち小沢沿いとなり、周りはエゾコザクラやチングルマのお花畑となります。 （五色ヶ原のお花畑のメインシーズンは終わってましたが、所々にはまだ沢山のお花が咲いていましたよ）
　広大な五色ヶ原の木道を進んでいくと、やがて「五色岳」の山頂部が見えてきます。

　「五色岳」山頂で、忠別岳や表大雪の山並みを楽しんでから、山頂にある分岐の標識でコースを確認し「化雲岳」方向に進みます。「五色岳」から「化雲岳」までは、ハイマツのトンネルを緩く下り、まわりが開けてきて、木道、お花畑となると沼が見えてきます。（このあたりを神遊びの庭と呼ぶようです）

　この沼の横が「化雲岳」への分岐です。ザックを背負ったまま歩きたい方は、この分岐から（地図３） 化雲岳へ向けて登って行きます。　空身で登りたい私達は、この分岐を直進し、「化雲岳」と「ヒサゴ沼」への分岐（地図２） にザックを置いて山頂に向かいました。（空身はまるで宇宙遊泳のようにフワフワでした）

　「化雲岳」山頂からは、トムラウシ山が近くに見えます。明日の天気を祈りながら、分岐まで下りザックを回収して「ヒサゴ沼」まで下ります。　最初は緩やかな道も急な下りとなると、沼の辺に建つ避難小屋やテント場が見えてきます。見えてからも沼までは結構長いのですが、周りのお花に励まされながら、ゆっくりと急な斜面を下りましょう。

　「ヒサゴ沼避難小屋」の前がキャンプ指定地となっていて、小屋の横にはトイレもあります。（シーズン中はかなり混み合うそうですよ）　水場は２ヶ所の雪渓下から取れますが要煮沸です。

　　　　　（撮影登山日　２００１年 ８月 １０〜１２日）

トムラウシ山 クチャンベツコース 標高　2141m 参考タイム（途中ヒサゴ沼２泊） 登り９時間４３分 ・下り７時間４０分 （休憩含まず）
	クチャンベツ登山口	丸太を渡っての渡渉
１３２０ｍ台地への急登	沼ノ原湿原入口	沼ノ原湿原の木道を歩く
笹原の先は「五色の水場」	急登を経て台地へ上がる	五色ケ原のはじまりです
五色岳山頂部が見えました	五色岳山頂	化雲岳に向かって歩きます
化雲岳山頂	ヒサゴ沼に向かって下る	ヒサゴ沼キャンプ指定地
五色ケ原の木道で石狩連峰をバックに